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西村 昭彦; 杉山 僚; 宇佐美 力; 大原 和夫*
Journal of Materials Science; Materials in Electronics, 14(1), p.1 - 3, 2003/01
超高出力レーザー媒質候補としてのイッテルビウムガラス材料の性能向上について報告する。高濃度にイッテルビウム3価イオンを含有させたレーザーガラスを製作し、その線膨張係数をサファイヤに一致させた。強励起され発熱するイッテルビウムガラスの表面に熱除去のためのサファイヤ板を密着させた。間隙には1-ブロモナフタレンを充填することで、界面からの反射損失の低減と熱伝達の改善に成功した。集光強度20kW/cmの励起実験を行い、冷却特性の改善の確認及び界面の損傷が生じないことを確認した。イッテルビウムガラスとサファイヤの複合化により超高出力レーザーシステムの繰り返し動作の向上が可能である。
西村 昭彦; 赤岡 克昭; 大図 章; 杉山 僚; 宇佐美 力*; 的場 徹
Advanced High-power Lasers (Proceedings of SPIE Vol.3889), p.414 - 419, 2000/00
強励起したイッテルビウムガラス内部に生じる熱レンズ効果をシャックハートマン型波面センターを用いて測定した。ジュールレベルの高エネルギーパルス発生のためにフラッシュランプ励起チタンサファイヤレーザーを開発した。励起波長915nmにおいてパルスエネルギー1J、パルス時間160msの高エネルギーパルスを行い、イッテルビウムガラス発振器から最大330mJ、スロープ効率は53%を得た。励起強度800kW/cmにおいて強励起したイッテルビウムガラスは強い熱レンズ効果が現れたが、その内部及び表面には損傷は認められなかった。熱レンズ効果測定のため強励起下のガラスを透過するHe-Neレーザー光の波面計測を行った。計測した波面を展開しZernike係数を求めたところフォーカス成分が支配的であり、励起後300msで完全に消失することが判明した。
西村 昭彦; 大図 章; 杉山 僚; 丸山 庸一郎; 有澤 孝; 宅間 宏; Nees, J.*; Biswal, S.*; Mourou, G.*; 大和田 進*; et al.
Technical Digest on CLEO'98, P. 177, 1998/05
レーザー上準位からの励起がなく量子効率が高い次世代超高出レーザー材料としてイッテルビウムガラスがある。30J/cmを超える高い飽和フルエンスを利用し、1.03ミクロンを中心とした幅広いバンド幅を活用して小型のレーザーシステムが可能となる。一方、この特性を最大限活かすためには半導体レーザー直接励起が必要となるが現時点ではコストの問題がある。このため、チタンサファイヤの長尺ロッドを用いてフラッシュランプ励起による高エネルギー励起光源を開発した。出力は793nmで12ジュール、920nmで6ジュールの高エネルギーパルスを得ることができた。発表ではレーザーの構造と発振特性について述べる。
朝岡 秀人; 片野 吉男; 野田 健治
Applied Surface Science, 113-114, p.198 - 201, 1997/00
被引用回数:9 パーセンタイル:53.06(Chemistry, Physical)ZrOには立方、正方、単斜晶系が存在し、1170C付近で正方・単斜晶系のマルテンサイト変態が起こる。この急激な格子定数変化に伴い室温で単斜晶単結晶を得ることは難しい。この度、分子線エピタクシー法により清浄サファイヤーR基板上に単斜晶ZrO単結晶薄膜を成長させることに成功した。RHEEDによりストリークパターンが観測され、基板と薄膜は[1120]//[010]、[2021]//[110]の結晶方位を持つ。またAES、XRD、IRによる分析を行い相の同定を行った。